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すべての人びとへのアピール

 1990年代を地球環境を守るための10年間にしようというカリフォルニア市民の呼びかけは、この1年の間に世界約120カ所の国および地域の市民の支持を得、史上空前の地球市民の連帯として実現しそうです。1990年4月22日のアースデイ(地球環境の日)はそのスタートになるでしょう。

 世界のそれぞれの市民はそれぞれの地域の実情に合わせて、地球環境の保護を訴えていくのに最もふさわしい活動方法をつくりだそうと努力しています。

 さて、私たち日本の市民は何をなすべきでしょうか。

 いまさら言うまでもありませんが、日本の企業がもつパワーは強大です。そしてとっくに国境を越え地球規模で活動しています。それだけに日本企業の環境倫理が注目を集めています。また、経済大国日本の市民の消費活動も盛んであり、その消費生活を支えるために、世界中の資源が日本に集中し、消費され、そして大量に廃棄されています。

 このような行動は、日本国内の自然破壊と国外の自然破壊を同時に進行させています。地球環境の危機はこれからの活動の当然の帰結です。それゆえ私たち日本の市民はとくに地球環境保護のために積極的役割を果たすことが義務づけられているといっても過言ではないでしょう。
 私たちは、1990年代の地球環境の10年間にどれだけのことができるかを真剣に検討してまいりました。

 まず第一に、日常的な生活の中で。個人でもできることは何かということです。その案内書をつくる作業のなかで、アメリカの市民グループが作成した『地球を救う133の方法』を知りました。このリストに接して驚くことは、その内容が、日本で消費者運動や市民運動の人たちが実践していることと極めて類似しているということです。このことは、いわゆる「先進国」の社会病理が共通していることを意味します。現在、日本の市民グループはこれを参考にしながら『日本版・地球を救う133の方法』をつくる準備をすすめています。

 第2は、なんといってもパワフルな日本の企業のあり方をどうするのか、ということです。有機水銀、キノホルムをはじめ、私たちは苦いというにはあまりにも悲惨な体験を繰り返してしまいました。現在も、公害輸出という非難を受け、国内の環境破壊の主役となっているのは、依然として企業です。

 企業は、たしかにカネもうけが目的の組織体ではありますが、同時に人間がつくっている組織体でもあります。私たちはこの後者に注目し、企業を、社会を構成する企業市民と考え、企業市民にふさわしい社会的責任を求める立場をとりたいと思います。地球環境保護の視点からは、法を守るというだけでなく、より積極的に環境倫理をもった企業活動が要請されているはずです。アメリカのグループ・CERESがつくった『ヴォルディーズの原則』は、まさに企業の環境責任をシステム化しようとする試みです。このような原則に同意し実践する企業が環境保護企業の(適)企業となります。(適)マークの企業の製品を購入し、(適)マークのない企業には就職もしないという市民、消費者の選択で、企業活動を誘導しようというものです。現実の企業活動は、こんな市民の願いをよそに、より貪欲で無軌道なものなのかもしれませんが、私たちはこの道筋だけはつけたいと思っています。

 第3は、将来の市民社会をになう子どもたちの教育の問題です。日本でも、環境教育、消費者教育が学校教育の現場でとりくまれている例がありますが、十分ではありません。アメリカ・アースデイの「学校では何ができるか」と「K-12期間の授業プランと家庭調査作業について」は日本でも参考になるでしょう。公害副読本や消費者問題副読本がより豊富により活発に実践されてはじめて、21世紀の地球社会を持続させることができるといってもよいでしょう。

 第4は、市民生活、企業活動、教育について、その地域で責任を負う自治体政府の役割についてです。地域環境悪化の積み重ねが地球環境の悪化を招いたと考えるとき、自治体が果たすべき役割はきわめて重要です。自治体は、大気汚染、水質汚濁、自然破壊に責任を負っているばかりでなく、廃棄物の処分や水の供給、下水の処理の事業者であり、また学校の現場に環境テキストを提供しうる立場にあります。

 私たちは、自治体が地球環境保全のための10か年計画を策定するとともに、各議会で決議をし、これらの地球環境保全自治体同士でネットワークをつくることを提案したいと思います。アースデイ1990の『地球都市プロジェクト』は、このような都市自治体の世界ネットワークをつくろうとするものです。

 1990年4月22日のアースデイ・イベントは、これら4つの課題が、世界的規模でスタートするという合図です。オゾン層の破壊、熱帯林の減少、砂漠化の進行、放射能汚染、大気汚染、海洋汚染、有害廃棄物、農薬などの有毒化学物質の散乱など途方もない問題と、元気に渡り合っていこうとする人びとの決意の日です。ぜひみなさんも、具体的行動でこのアースデイ・アクションを共有して下さい。アースデイは、普通の市民がその人の意思とアイデアで参加しつくり出すことが基本です。時間のある人はボランティアとして、金銭に余裕のある人はカンパで、社会的に影響力のある人はその立場をフルに使って、アースデイを支えて下さることをお願いしたいと思います。

  1990年2月1日

<アースデイ◎1990◎日本>連絡所(東京)

アースデイ1990「地球市民の誕生」アースデイ◎1990←→2000◎日本・東京連絡所 発行


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アースデイ(地球の日)は4月22日、毎年Earth Dayの期間には世界各地で持続可能な社会を表現する、自由なイベントやアクションが行われています。
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