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企業活動の環境責任について ─ヴォルディーズの原則─

「ヴォルディーズの原則」の言葉のいわれは、アラスカで石油流出事故を起こした船の名前にちなんだものです。

ヴォルディーズの原則についての趣旨声明文

 これから挙げる原則は、社会投資フォーラムのCERES*1プロジェクトの成果であり、地球生物圏に直接・間接的に影響を与える立場にある企業の動向を評価する基準である。すなわちCERESプロジェクトは、企業が、環境問題に関して種々の意思決定を行うおりの判断材料となるVALDEZの原則を作成した。開発・環境をとりまく社会問題の当事者である各企業がこの原則に賛同し、協力してくれるよう願っている。

 この原則が背景としている問題は広範かつ複雑であるので、CERESはこれを局所批判的なものではなく、長期的な目標とするよう努力した。CERESのメンバーは、これに調印した各企業とともに、この原則の求める具体的な実践事項を決定していきたいと思っている。私たちの目標は、すべての生命を尊重し、その相互依存関係を大切にする文化社会の中で、次世代のために、このナイーブな環境を守っていくことと、企業経営とが矛盾しない形で成立・共存できるような、共通の自治メカニズムを作り出すことである。

 私たちはこの原則に従ったプロセスへの長期的な関与、さらにはこの一般的原則から発展したより具体的な行動基準を作っていくための援助と協力を、各企業に求める。

はじめに

 次に挙げる原則を採択することにおいて、まず"企業とその株主は、環境に対して直接的な責任を負っている"というわたしたちの理念をここで確認しておきたい。各企業は、自らは環境問題についての主要な責任者である。との認識を持ったうえで経営にあたるべきであり、また利潤追求は、それが地球の健康状態と保全とを損なわない限度において行われるべきものであると信ずる。企業は、次世代が生存に必要なものを手に入れる権利を侵害するようなことは、決してしてはならない。

 テクノロジー、ならびに健康・環境科学についての知識が速いスピードで進展していることを考慮すれば、私たちの実践をつねに最新のものにしていくには時間がかかることは承知している。ただ私たちはこの原則にのっとって、言行の一致した、具体的な意味のある実践を行い、これを世界中に拡げていきたいと考えている。

1────生物圏の保護

 大気、水質、地質、およびそこに生息する生命体に環境上のダメージを与えると思われる汚染物質の放出は減らし、また無くしていくよう努力する。川、湖、湿地、沿岸地方や海など生物の生息地を保護し、地球温暖化やオゾン層の減少、酸性雨やスモッグの原因となることは極力避ける。

2────生物圏の保護

 水、土壌、森林といった再生可能な天然資源は、有効に再利用できるようにする。再生の不可能な天然資源については、有効利用できるよう綿密な計画をたてて、できるだけ保護する。野生生物の生息地やオープンスペース、原野などを守り、それと同時にあらゆる種類の生命体を保護する。

3────廃棄物処理とその量の削減

 ゴミ、特に危険な廃棄物はできるだけ出さないようにし、また原材料は、可能な限りリサイクルする。また廃棄物の処理は、安全かつ確実な方法で行う。

4────エネルギーの知的利用

 企業の需要に見合う、環境保護上安全で持続的なエネルギー源を利用できるよう最大限の努力をする。経営を行う上で有効性が高く、環境保護に見合ったエネルギ−に対して投資する。生産物や商品のエネルギー効果をできるだけ高める。

5────リスクの減少

 企業の運営上安全なテクノロジーやシステムを採用し、緊急事態に対応する準備を常に怠らない様にすることによって、企業で働く人びとやそれをとりまく近隣社会に与える環境上、健康上、安全上のリスクを最大限減少する。

6────安全な商品やサービスの提供

 環境に有害な影響を与える可能性が最も低く、それを使用・利用する消費者が安全に問題なく使えるような商品やサービスを提供する。また、それらが環境に与える影響について、消費者に情報を与える。

7────損害賠償

 環境の原状回復に全力を尽くし、また被害者に対し損害を賠償するなど、企業活動を原因とするいかなる災害についても責任を負う。

8────情報公開

 企業活動に関連した形で環境破壊の原因となり、また健康上、保安上の危険を生じた事がらについては、労働者ならびに一般に対し情報を公開する、また企業活動によって生じる環境上、健康上、保安上の危険発生の可能性についても情報を公開し、さらに、これらの危険をもたらす可能性のある現場の状況について、社員が社内(上層部)または外部に情報を回すことを阻害するようないかなる措置もとらない。

9────環境問題の専門取締役および管理者の設置

 取締役のうち最低1人は環境問題の専門担当官とする。またここに挙げた原則を実行する経営レベルのシステムを作る。そしてここが、CEOに対し直接報告する業務を負う。これら取締役あるいは幹部役員が、企業の環境問題に対する取り組みについてモニターし報告書を書くための予算を組む。

10────評価と年次監査

 各企業は、以上の原則を実施し、かつ世界規模の企業活動を通じて接しているあらゆる規則・法令を尊守することに関し、どれほどの前進がみられたかということについての自己評価書を作成し公表する。環境問題に関する独自の監査書を毎年公表できるよう、時機を逃さないよう前向きに取り組む。


*1 The Coalition for Environmentally Responsible Economies:環境責任を持つ経済機構のための協議会

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Last-modified: Tue, 21 Feb 2017 17:52:23 JST (295d)
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