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温暖化のはなし(6)〜公平性

ブエノスアイレスで開催されたCOP4において、「途上国の参加問題」を巡り議論が紛糾したことを記憶している方も多いだろう。

ここには「公平性」という概念に基づく複雑な問題が存在する。各国は、人口規模、経済状況、資源、温室効果ガスの排出量、対策適応能力、対策効果などにおいて、大きく異なる。また直面する政治的緊急課題も温暖化の影響への脆弱さも異なっている。地球規模の問題に対処するにあたり、これらの差異をどう考慮し、公平さを保つのかは、温暖化対策の中心的課題である。

気候変動枠組条約は、先進国と途上国間の「公平性」を重視し、先進国がまず率先して行動し、途上国の対策費用や悪影響に対する費用の負担、優先的に社会的及び開発上の必要を満たすことなどが明記されている。

以上に基づき、先進国が法的拘束力のある削減努力への取り組みに合意したのが京都議定書だ。汚染者負担原則に立てば、歴史的に大量に化石燃料による排出をしてきた責任がある先進国が先に行動すべきで、寄与率の低い途上国と同じ約束を期待すべきでないとした考えは理にかなっている。

また、多くの途上国が条約に批准している事実は、問題への認識を共有し、取組の必要性への理解と意志が示されていることに他ならない。実際、途上国は削減の義務がなくても、再生可能エネルギーの開発普及など、出来る取組から着実に削減努力をしているという多くの報告がある。

これらの事実を踏まえると、先進国で排出量がまだ増え続けているにも関わらず、途上国に削減義務への参加を強要する先進国(特にアメリカ)の主張は、かなりズルイといえる。多くの途上国は、先進国の傲慢な主張に極度の拒絶反応を示しており、このままでは締約国間の協調の姿勢が完全に崩れてしまうことすら危ぶまれる。

もちろん、排出量が大きく増える見込みの中国やインドなどの途上国による影響を考えれば、将来共に取り組むことが今後の大きな課題ではある。しかし、まず先進国が京都議定書の約束をしっかり守ることに全力を注いだ上ではじめて、環境上の要請に共に取り組もうと呼びかけ、手を取り合うべきではないか。

途上国の参加を条件にする今のアメリカの動きは、条約にも議定書にもそぐわない公平性の踏みにじりである。

 
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